2024年10月4日更新
前回のブログ「終わりが見えてきたウクライナ特別軍事作成①~③」に引き続きロシアネタをお届けします。
ロシアという国の評価が低いのは確かです。日本人にとっては今までの旧ソ連の行いが、そう思わせるのでしょう。
ところが、本当のロシアは違います。旧ソ連からロシアへ移行してからのロシアが行っている内政・外交を調べれ分かることなのです。
ハザールマフィアに侵略され暗黒となったソ連時代を経て、ロシアは世界でただ一つのハザールマフィアに支配されていない国となったのです。
それでは、世界の派遣を握るロシアの今後について検証してみましょう。
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世界の覇権がロシアに移行する
トランプ大統領が誕生して、ウクライナ特別軍事作戦がロシアの目的を果たすかたちで終了し、イスラエル紛争がイスラエルの全面敗戦で終了し、ロスチャイルド金融から金本位制金融に移行したら、間違いなくG7を中心とした西側世界からBRICS諸国を中心としてロシアが主導権を握った世界に覇権が移行するでしょう。
そして、今まで政治・経済と金融を支配していた支配層は、国際社会の中で行なわれいた「マネーロンダリング、麻薬取引、人身売買、小児性愛」等の犯罪行為を暴露されて犯罪者として告訴されることで、各国の政府は正当性がなくなり混乱の時代に入ります。
その中でロシアだけは違う展開を向かえます。
すでにロシアは、西側資本による資本主義から脱却して内需を中心とした「進化した資本主義」に移行しているからです。その根拠はウクライナ特別軍事作戦で西側による経済制裁にも関わらず5%以上も経済成長を続けていることが証明しています。
西側の経済制裁以後にロシアは完全に外国に依存しない体制を作り上げたのです。
それに関わらずアメリカ、西ヨーロッパ諸国、日本は経済成長は鈍化して庶民は物価高で苦しんでいます。
この違いは、ロシアがウクライナ特別軍事作戦以後の経済制裁に事前に備えた体制ができていたからです。その体制とは金融機関を国際的な決済ネットワークSWIFTから排除されてもBRICS諸国との貿易にSWIFTを使用しない独自の決済システムが出来上がっていたためにロシア経済は特に困ることはなかったのでしょう。また、経常収支は黒字で外国への支払いに困ることもありませんし、内需を中心とした経済体制を構築できていたのが、一番の要因だと思います。
逆にアメリカ、西ヨーロッパ諸国、日本はどうであったのかと言うと、どの国々もグローバルリズムに染まり外国からの輸入が停滞、又は価格が高騰すれば国民生活に影響を及ぼす経済体制であったために大きな影響を受ける結果となってしまいました。
その中で何故かロシアとの貿易において日本だけは、当初一時的に停滞しましたが、石油・天然ガス、小麦の輸入量が拡大していきます。また、ロシアから輸入していた農業肥料等の問題も解決してしまいました。民間レベルでは日本の商社が動いているとの噂があり、日本とロシア間には私達が知らない特別な歴史的な関係があるのでしょう。
ロシア国内は大きな変化を向かえ「進化した資本主義」に移行した
今現在、ロシアが経験している「進化した資本主義」とはどういうものなのかを紹介している記事がありましたので、紹介させていただきます。
作家で元外務省主任分析官、同志社大学客員教授の佐藤優氏が、ウクライナ戦争勃発から今のロシア社会の姿を紹介している情報で一部抜粋しました。詳しく知りたい方ように、リンク先を貼っておきます。 リンク先:週プレNEWS(モスクワで生まれた「進化した資本主義」とは?)
――モスクワ市内の広告が全て消えた。それは、広告によって人を刺激し、人為的な消費を作り出す経済との決別であり、もしかしたらこれが「進化した資本主義」のはじまりなのかもしれない……というのが前回の話でした。
佐藤 さらに、モスクワの地下鉄は午前5時から午前1時まで動いていますし、深夜でもタクシーは簡単につかまります。深夜に歩いていてもまったく危険はありません。そして喫茶店、カフェ、パブがものすごく増えました。そこで皆、政権の悪口を平気で言っています。
――いい国じゃないですか。
佐藤 そうなんです。そんな感じですから、友達との食事の回数も増え、市民の満足度は高くなっていると思います。ソ連時代は国民が集まる場所を少なくしなければいけなかったんですけどね。
佐藤 それから、あの大金持ちになったオルガルヒの連中がロシアに戻って来ています。
――なんでまた?
佐藤 外国に行って「俺はロシアと縁を切ったんだ」と言ったところで、「これはロシアでの売り上げだろ」と指摘され、資産を取り上げられます。
――西側用語で言うと「ロシア資産の差し押さえ」。
佐藤 そうです。だから、お金を持ってロシアに戻ってきました。それが投資の原資になっていくわけです。
――この2年半で本当に多岐に渡る変化が起きているのですね。
佐藤 観光も国内で済ませています。特に人気なのが2014年にロシアがウクライナから併合したクリミアです。国内でルーブルだけで経済全てが回っている状態です。
――それができないと西側は思って色々仕掛けたけれど、まったく効いてないと。
佐藤 この2年半で、ロシアは完全に外国に依存しない体制を作りました。
佐藤 そうです。そして次に教育です。これもどんどん変わってきています。
――どう変化していくのですか?
佐藤 まず、米国型の教育、西側の教育とは決別していきます。
――徹底的な米国と西側の排除ですね。
佐藤 そして、高校までの基本教育、高等教育は全て無償化します。
現在、高等教育の無償と有償の二本立てです。無償だと大学は5年制、有償なら4年制です。いずれこれをすべて無償化します。ただ、高校から成績と金で大学に上がらないようにしています。同時に試験だけで大学に上がる人も3割に抑えるようにしています。
高校を卒業したら、とにかく働いてもらうのが原則です。なぜなら社会で働いて、大学で本当に勉強したいのか、3~5年かけて考えてもらうのが目的だからです。
学知が必要で大学に行くのか、それともビジネスを続けるのか。もしくは将来の自分の才能を伸ばすのか。それが農業ならば、農業の現場にいるのか、農場経営に進むのか。そこを考えさせるわけです。または、軍隊に入隊するという道もあります。
そういった形で、3~5年の社会経験を積んだ上で、高等教育が必要な人たちには大学で教育を受けさせようとしているわけです。
――大学で非常勤講師をやっている自分から見ても、それは正解だと思います。
佐藤 それから、高等教育を受けても極端な賃金差が出ない方向を目指しています。現状では高等教育を受けた場合、一般労働者の20~30倍の賃金をもらえます。しかし、その賃金差では社会として厳しい。なので、差を3~5倍ぐらいに抑えようとしています。
さらに、ソ連時代の五ヵ年計画ではありませんが、ひとつの分野で必要な人材の人数を把握していきます。例えば、大学で日本語を専攻したにも関わらず、日本語を一生使わない営業職に就くのは本人にとっても不幸ですし、国家が投資するには無駄です。なので、文系理系を含めておよその定員数も、社会構造のニーズとこれからの方向性を合せて調整しています。
それから、高校までの文系理系と数学のレベル全体を上げるつもりです。プログラミングと歴史も必修や重点科目にして、スタンダードを一緒にするといったことも考えています。
――教育では五ヵ年計画復活。ロシアは動き始めているのですね。
佐藤 もう改革は始まっています。西側の教育システムは、成績重視です。しかし、結局それは資産のある家の子供が、良い教育を幼少期から受けられるから成績が良くなるということです。つまり、親の経済状況による階級格差が出てきてしまいます。
すると、社会がやる気が無くなるから、それを防ぐために潜在力を上げようということです。ただし、その際に金持ちの子供をいじめる必要はありません。あくまで金持ちの子供しか可能性が無いという体制にならないように、軌道修正するのが目標です。
“混乱の1990年代”には「個人でお金を貯めることが素晴らしい」という教育が行なわれました。しかし、これが最大の問題でした。そういった高等教育を受けた連中は、今回の特別軍事作戦で皆、逃げました。
――いなくなったのですか?
佐藤 そうです。そんな高等教育を受けて、いざ国家の危機となったら逃げ出すような人たちはいらない、ということです。
――なるほど。我々が日本で見聞きしている西側からの報道だと、「ロシアは大変な事になっている」と。しかし、実際は西側の世界から孤立したお陰で、ロシアはあらゆる問題が解決するべく良い方向に動いている。
佐藤 ロシアにとっては、ですね。これは、西洋中心の世界と”パラレルワールド”になっているからです。逆に「自分たちが働くしかない」「自分たちでやるしかない」ということに気づかせてもらったわけです。だから「アメリカさん、ありがとう」という感じです。
――反面教師ですね。
佐藤 何人かのロシア人に聞いたらこう言っていました。「いままで我々は西側から愛されようと努力してきた。しかしいま、愛される必要はない。もはやアメリカとは関係ない。アメリカ無しで生きていける」と。
――決別宣言でありますね。
佐藤 このパラレルワールドで、欲望を掻き立てない資本主義が生まれています。そして、その資本主義はなにが楽しいかといえば、家族や友達とかと過ごす、そういう社会ですよね。
――質問ですが、もし『資本論』を書いたマルクスがいまのロシアを見たら、なんと言うのでしょうか?
佐藤 マルクスの遺産から学んだことは「結局、大金持ちになるというのは、他人の労働を搾取することで、全然偉いことではないんだ」ということです。
なので、イーロン・マスクさんには「よくここまで搾取しましたね。底辺で働いている労働者たちは、あんたの会社から搾取されたのだ」と。ジェフ・ベゾスさんには「アマゾンの倉庫であれだけ労働者から搾取して、あんたは巨万の富を作ったのだ」と言うでしょうね。
私には、お金の支配による恐怖がなくなった社会が想像できたのですが、皆様はどう思われたでしょうか。
皆、平等で搾取のない社会だから他人と比較することに意味がない、自分のことしか考えない人間は必要ない社会は、皆にとって安心できる社会なのでしょう。
まとめ:ロシアが描く新世界とは・・・
プーチン大統領は、2024年6月5日サンクトペテルブルクでプーチン国際記者会見を行いました。その内容はロシア視点から見た国際秩序と力の均衡に基づいた社会です。
以下にその特徴を挙げてみます。
1. 多極化する世界
プーチンは一極集中のアメリカ主導の世界秩序に反対し、多極化を推進しています。彼の理想では、アメリカ、ロシア、中国、EUなどが均衡を保ち、それぞれが地域的に重要な影響力を持つ世界です。
2. 主権国家の重要性
各国の主権と内政不干渉が重視されます。特に、外部勢力が他国の内政に干渉することを防ぐため、強固な主権国家の存在が必要とされます。
3. 軍事力と安全保障
プーチンは軍事力を国家の重要な要素と捉え、ロシアの軍事力強化を推進しています。NATOの拡大に対抗し、ロシアの周辺地域における軍事的影響力を強化することが重要視されます。
4. 経済的自立
西側諸国の経済制裁に対抗するため、ロシアは自国の経済自立を目指しています。エネルギー資源や農業など、国内での自給自足を促進し、外部からの経済圧力に対抗します。
5. 文化と伝統の保護
ロシアの文化と伝統が重要視され、グローバリゼーションによる西洋化への抵抗が見られます。伝統的な価値観やロシア正教会の役割が強調されます。
6. 国際機関の改革
現在の国際機関(例えば国連)は、冷戦時代のパワーバランスを反映していると考え、これらの機関の改革が必要だと主張しています。新しいパワーバランスに基づく公平な国際機関の構築を目指します。
7. 地政学的戦略
ロシアの地政学的な利益が守られるよう、近隣諸国(特に旧ソ連諸国)に対する影響力を維持・拡大します。ウクライナやグルジアのような国々が西側に接近することは、ロシアの安全保障上の脅威と見なされます。
このような要素を組み合わせたプーチンの描く世界は、ロシアが強力な影響力を持ち、国際社会において重要な役割を果たすとともに、国家主権と自立を重んじる多極的な秩序を持った世界です。
日本を含めた西側のマスコミは、悪意に満ちたロシアは悪の枢軸であるとの報道を繰り返していました。いかにもロシアが法秩序で運営されていない独裁国家であり、常に領土拡大を図る侵略国家であるとの印象操作された根拠のない報道です。
ところが現実は違いました。ロシアは「進化した資本主義」という一歩先に進んでいる先進国なのです。
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