現在農業の矛盾

EM技術

2023年8月27日更新

昔の農業から現代農業へと移行し、生産者も消費者も幸せになれたのでしょうか?

いいえが答えではないでしょうか。はいであれば生産者は世代交代し若者が中心になっていて消費者は農家を尊敬しているはずですよね。

それでは、現代農業の矛盾とは何かを説明してみましょう。

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現代農業について考察してみる

現代農業には色々な矛盾を抱えています。この矛盾は現代農業以前に問題となり負担となっていたことを解決するために行われてきたことです。

具体例で言うと化学肥料がなかった時代では化学肥料に代わるものとして堆肥が普通に使われていました。堆肥と言うと落ち葉、家畜糞等を集めます。重機がない時代なので全て手作業で苦労の多い作業で、それに切り返し作業もあり、これを1年間に渡り繰り返して初めて堆肥が出来上がります。ここまでの苦労は大変なものがあり化学肥料がでてきたときには農家にとつては救世士に近いものがあってのではないでしょうか?

現代農業が問題を作り出す

化学肥料が農業の中心になるとどうしても硝酸帯窒素過剰な野菜が栽培されるため害虫が好む野菜が多くなり農薬が必要になってきました。そのため農薬が研究され多種多様な農薬が開発され販売されることになってきました。

慣行農家の専門家は皆化学肥料や農薬の使い方にたけている方でその知識の深さがプロ農家の称号みたいになってしまいました。

このような現代農業への移行過程では良いことばかりありませんでした。化学肥料と農薬を使うことにより土壌の微生物層は破壊され、それに伴い生物層も破壊されました。結果としてホタル等の環境に敏感な生物は生存できなくなり自然環境を破壊する結果となりました。

そして悪循環が始まります。微生物・生物層が破壊されたため肥料は自然には供給されず化学肥料が益々必要なり、化学肥料を多量に使うため農薬もより必要になってきました。

このような悪循環が環境破壊を引き起こしそして健康被害にもつながります。

と言う事をここ最近はテレビ特集や雑誌等でよく見かけるようになりました。昔から有機農業を志し実践してきた方には普通の見解でしたが、それが一般論になってきたわけです。これが世論として一般的になってもらえれば有機農家の地位も上がるかなと思うところです。

消費者も変わらなければならない

ところが私はもう一つ普通になってもらいたい見解があります。それは僕が子供の時は当然であったことで冬に夏野菜は食べなかったし、食べれなかったのですが、今は季節に関係なくどんな野菜でも食べれる時代になりました。

冬にトマトを食べる、たしかに豊かになりありがたいことなのかもしれませんがなにか可笑しくありませんか?冬に暖房をたき経費をかけてまでトマトを栽培する必要性が理解出来ません。
これは「消費者の要望があるから」とか「生産者は需要があり高値で取引ができる」と言い訳をしても理解はできません。人間も動物と同じく自然界で生きらせてもらっている存在でいるとの認識をすれば市場原理だけを優先することは、ただのエゴとしか思えません。

消費者は、冬に体を冷やす温室育ちの美味しくないトマトを食べる意味を真剣に考える必要があります。

まとめ:消費者意識が変わることで現代農業も変わる

これからの農業は、間違いなく有機農業又は自然栽培の方向へ移行するでしょう。

消費者の意識が、農薬まみれの安い100円のトマトと有機栽培で安全で栄養価の高い300円のトマトを比べ300円のトマトを選ぶような世の中になれば、生産者の意識も変わり新規就農者も増え有機栽培又は自然栽培が主流になるのではないでしょうか。

農業がプライドを持て消費者から尊敬される職業となる時代がやってきます。

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