2023年8月30日更新
EMでの有機栽培を行うのは簡単という意味は、EMを理解して有効に活用すればという意味です。
世の中では、自分の理解不足でEMを利用して失敗しEMは効かないとかニセ物だとか批判する人達がいますので気をつけて下さい。
この記事では、私の経験談から実際にEMをどのように利用したかを中心に時系列で説明させて頂きます。
▼EMについて知りたい所から読む方はこちら▼
有機栽培に挑戦した経過
私が取り組んだ福祉的就労の場を確保するために新規事業は平成15年4月に立ち上げた事業で、平成23年4月に就労継続B型事業所として独立しました。
安全で安心できる食品の提供を目的として合鴨飼育・加工・販売と有機農産物の栽培・販売の二つの事業を中心にEM技術を駆使して循環型農業を実践しました。
最後はこれに観光施設のレストラン事業も加わります。
福祉的就労の場で障害者が関わる事業であるため職員・利用者共に付加価値が高く誇りの持てる事業をやろうとの思いがあり有機栽培を選択したのもその流れからきています。
簡単だった有機栽培
初めて有機栽培に挑戦するので外野は心配していましたが、初年度からアブラムシが一部発生しただけで病気もなく順調に終了します。
これはEMボカシやEM活性液をふんだんに使用した結果であることが後で分かりました。
翌年もアブラムシが一部発生しただけで病気もなく順調に終了します。
有機認定を申請し、この年から正規に有機農家の仲間入りすることになりましたが、有機認定に関わる事務処理が大変であることを認識し記録中心の事務をプログラム化できないか検討していた時期でもあります。
これ以後は、難題であったアブラムシ発生についても根本原因が分かりEM資材での対応で解決しました。
アブラムシの発生原因と対応策は後日、別記事に記載するので参考にして下さい。
ハウス栽培ではミニトマト、ナス、ピーマンを中心に栽培、これ以外のキュウリやオクラ等、試験的な栽培も行いましたが、どれも失敗はなく味も慣行栽培とは違い甘みがあり全く苦いのない野菜が出来上がりました。
また、ミニトマトとナスとピーマンでは限界突破も経験しました。限界突破とは普通は、一房に20~30粒のミニトマトがなるのが限界突破すると一房に200~300粒のミニトマトがなる現象です。
限界突破についても後日、別記事に記載しますので参考なればと思います。
路地野菜もカボチャ、ジャカイモ、タマネギ、キャベツ、レタス等を栽培し、寒冷地域であることで間違いなく栽培できるジャガイモとナマネギに特化することになります。
順調に推移した有機栽培ですが、販売に関しては大消費地から離れていることから地元スーパーと近隣都市のスーパーへの販売を試みます。どのスーパーも取引はしてもらえましたが、有機野菜である以上他の野菜と差別化されることで販売量が伸びずに生産された野菜の大部分が廃棄される状態が続きました。
その数年後に大手スーパーとの取引が始まり解決しましたが有機野菜の販売には流通を含め解決しなくてはならない問題があります。
販売の問題も後日、別記事に記載しますので参考なればと思います。
最悪の土壌環境もEMが解決する
同じく順調であった有機栽培も大きな転機を向かえます。
それは、本体施設の建て替え問題で建設予定地が当時有機栽培ハウスを集約していた土地になってしまいました。
反対もできないので早速、代替地を探し候補となった土地は元グランドで利用していた土地で粘土地で固くあまりにも土壌環境が悪すぎたのです。
耕運機では土壌が固く起こせませんので、重機を使用して表土を剥ぎ取りオガクズ堆肥をすき込みことで何とか栽培できる状態を作り出しました。
心配でしたが、移動した一年目から収穫量は落ちましたが問題なく栽培ができてひと安心した思い出があります。
その後、同じく栽培終了後の秋にEM生ゴミ堆肥を施工することで年々土壌環境は改善しました。
これも全てEMの力なのです。
EMの力でハウス内3作も可能に
北海道の中でも寒冷地であった私達の地域では、畑作が衰退し全て酪農に変わる転換が行われた土地柄で、路地栽培はそのために天候不良とか長雨で収穫量が安定しないためにハウス栽培と中心に展開することになりました。
その後のハウス栽培では暖房設備は使用しないでの年間栽培に挑戦、3~5月レタス栽培、5~9月ミニトマト中心に夏野菜を栽培、10~3月ホウレンソウ栽培です。年3作ができるのも前作での残渣がすぐに分解するからで土壌改良の成果ではないでしょうか。
土壌改良が進むとどのような栽培環境になるかを実験で行った事例を含めて紹介します。
ハウス内では栽培中に発生する残渣は全てハウス内に放置していました。すぐに分解してなくなるからで、残渣以外の草刈り後の草も草マルチとして活用しましたが、しばらくすると分解してしまうのです。
この経験から実験をしてみました。実験内容はEM処理もしていない生ゴミをハウス内に撒きその後にEMボカシを散布して耕運機ですき込みます。ハウスを締め切り温度を上げて1周間様子をみると完全に生ゴミは分解していました。
土壌改良が進めば、わざわざ生ゴミをEM処理する必要はなく直接処理することが可能となるのです。
使用する有機資材はほぼEMのみ
今までの説明のとおりEM資材がどれほど土壌改良に有効が理解されたと思いますが、それだけではありません。
有機栽培で使用する資材は、自家生産したEMボカシ・EM活性液・EM生ゴミ堆肥と貝化石です。
その他資材も使用しましたが、栽培経験上必要ないことが分かりました。
つまり資材として必要なのはEM資材だけです。また自己生産することで、大幅にコスト削減が可能となります。
EM活性液では200倍まで拡大培養が可能ですし、EM生ゴミ堆肥でも入所施設内からでるもので生ゴミ処理の手間暇と経費に苦しんでいた入所施設側は問題解決して大喜びでした。
これ以外にもEM製品であるエンバランスが野菜鮮度を長期に保つ効果があること、EMがサビ止め効果があることが現場での実験でわかり活用することで作業効率が上がることを経験させてもらいました。
ここで紹介した事例はより詳しく事例として後日、別記事に記載しますので参考にして下さい。
まとめ:有機栽培で実感したEM利用の利点
以上の経験から結論は、EMを利用した有機栽培は簡単ですになります。
留意点も含め箇条書きにすると、次のとおりとなります。
①有機堆肥・土壌改良・病原菌対策等の技術的問題は全てEM資材で解決できます。
②EM中心の資材を自家製造することにより購入する資材を大幅に減らせます。また、使用する原料は通常ゴミを言われるものを活用することが可能です。
③年々、土壌改良が進むと作業工程で短縮又は必要がなくなる可能性があります。
④有機廃棄物は全てハウス内で分解して自己完結型農業が実践できます。
⑤畜産・家禽を組み合わせた循環型農業を実践できます。畜産・家禽から出る糞尿等の廃棄物をEM技術で優良な有機肥料に変えることで可能となります。
⑥EMは農業資材ですが、それ以外への活用により作業効率を上げたりすることが可能です。
たとえば野菜の保管、道具類のサビ止め等です。
これから有機農家を目指す方には是非、EM技術を勉強し活用してもらいたいと思ってます。
まずそのためには、EMボカシやEM活性液の製造方法を学んでもらい安定して製造できる施設も
準備しなくてはなりません。
今後のブログでもEMボカシ・EM活性液の製造方法や施設・設備の留意点を記事にしたいと思ってますので、お待ち下さい。
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