2024年2月9日更新
私がEMと関わったのが2001年からで、そこからEMにのめり込み、最後は職場であった障害者福祉施設の新規事業として「福祉的就労の場」を目的とした新規事業所の立ち上げまでに至ります。
その新規事業はEM技術を利用した合鴨・有機野菜事業を組み合わせた複合型農業です。
最後にこの事業以外にレストラン事業も加わります。
今回は、この経過を連載で語らせていただきます。
連載の12回目は、有機栽培を経験して害虫・病気や雑草対策にどのように対応したかを説明させていただきます。ところが、害虫・病気の経験は余りありませんので、私が仕入れた他農家の情報と知識からも展開させていただきます。また、現代農業で言われている連作障害も炭素率の嘘です。
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1年目にアブラムシに悩まされる
有機栽培を開始して唯つ害虫に悩まされたのはアブラムシでした。
発生場所はトマト栽培をしていたハウスで何故か特定の場所に限定されていて、不思議に思い調べると、その場所は前年に液状の化学肥料を散布していた場所だったのです。
土壌に余分な硝酸態窒素(窒素過多)が残っていてトマトが生理障害を起こしていたのです。原因が解れば、対象方法は簡単でEM活性液に光合成菌(EM3号)を追加して濃いめに散布するだけです。
これで解決したのですが、その後も育苗中とかハウス収穫時期に何度か発生したのです。育苗中とか収穫時期は、間違いなく窒素過多ではありません。
その原因は単純に生理障害を起こしていただけでした。たとえば灌水不足等が原因です。アブラムシは「窒素指標害虫」と言われるように窒素の多いところに集まります。作物の根から硝酸態窒素が吸収され、葉の光合成によって炭水化物や糖類などが生産されて窒素と糖類からアミノ酸が生まれタンパク質を形成し作物を成長させます。ところが吸収した窒素が多すぎると生理障害を起こして余剰分はアマイドという物質になります。
このアマイドはアブラムシの餌なので集まってくるのです。
同様なことが何らかの理由で生理障害を起こすとアマイドが発生してしまうのでしょう。
この経験と原因が解ってからは、一切アブラムシとは無縁となりました。
キュウリのうどんこ病が毎年発生する
キュウリ栽培では必ずお盆過ぎになるとうどんこ病が発生していました。
原因は単に肥料切れで適当な時期に追肥をすれば解決し、今までは短期間で終わっていてキュウリ栽培は北海道で10月といえばかなり寒い時期になるのですが、この時期まで栽培可能となったのです。
EMを利用して土壌が最善の状態でも、その作物の特性があり理解していなと病気発生の原因となります。
キュウリの追肥時期は収穫時期から何日とか換算はできますが、栽培を経験すれば感覚で解るようになります。勢いがなくなったとか変形がおおくなったとかで、これは経験と知識によって身につくものでマニュアルより重要ではないかと思っています。
連作障害てなに
私達のハウス栽培では原則、同じ場所で同じ作物を栽培していました。
連作障害は無かったのかと問われると、一切ありませんでした。慣行農法ではナス科やウリ科、アブラナ科など特定の作物を、同じ場所で長年栽培していると生育が悪くなったり、枯れてしまったりすることがあります。 この現象を「連作障害」といいます。
連作を続けているとどうしても土壌養分に偏りが出てしまいます。 それにより、土壌中に生息している微生物にも偏りが生じることが原因と言われています。
連作障害は知っていましたが、EM栽培経験者の指導では栽培時に出た残渣は全てハウス又は畑に返せば次の栽培時にはより良くなるとの教えを信じて同じハウスで同じ作物を栽培しました。
10年近く栽培した結果は何の問題は起きなく確かに栽培成績は現状維持か向上していったのです。
栽培中に剪定等で出た残渣は、全て放置しておいてもすぐに分解されるので邪魔にもなりません。また、草マルチも自然に分解されます。栽培終了後の後処理では、作物を切り刻みEM活性液を100倍に希釈して散布し土中に埋めます。
これらの処理により作物が吸い上げたミネラル分は全て土に戻るのでミネラル不足になることも栄養不足になることがないと思います。
まとめ:慣行農法は嘘がいっぱいです
私達が経験した害虫・病気は余りにも少なく参考にならなかったかもしれませんが、害虫・病気はほとんどが土壌が何らかの原因で悪化しているか、栽培作物の特性を理解していないために間違った栽培方法をとるこてで起きるのではないでしょうか。
それを対処療法で農薬やその他の薬剤を使い対処しても、毎年同じことを繰り返すだけで進歩がありません。必ず根本原因を追求して解決することを優先することです。
有機栽培に真剣に取り組めば、必ず大自然の働きを感じ取ることが出来るはずです。
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