2026年11月2日更新
オールドメディアと言われるテレビと新聞の衰退は、利用者の高齢化、広告費の減少、そして報道に対する信頼度の低下というデータから見ても衰退産業と言えるでしょう。
ネット社会となりビジネスモデルの崩壊が始まっているので当然な結果と思われますが、何故か経営危機とか、事業撤退とか、倒産とかのニュースは流れてきません。
それでは、その理由について検証してみましょう。
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昔はテレビ・新聞は最強のメディアだった
昭和生まれの私からすると、テレビは最強のメディアでした。テレビは単なる娯楽ではなく生活の一部で、夜になれば何千万人もの日本人が同じ番組を見て、テレビで紹介された商品が売れる。テレビに出た人が有名になる。今から見れば狂った世界で「何かのカルト宗教」 とも思える状況だったのです。
だから企業はテレビ局へ巨額の広告費を払いました。日本人に商品を売りたかったらテレビ局にCMを出すしかなかったのです。ところが「インターネット、YouTube、Netflix、SNS、スマートフォン」、次々と新しい選択肢が現れ、視聴者は選択できるようなりました。テレビ局が失った最大のものは視聴率ではありません。「テレビを見る以外にほとんど選択肢がない」というカルト洗脳の世界を失ったんです。
これはもう取り戻せません。テレビ局は今や「YouTube、SNS、ゲーム」、そして人間の睡眠時間とさえ戦っていると言えます。テレビより先に、この世界を経験したのが新聞です。昔はニュースを知りたければ新聞を読みました。なぜか知識人を自称する人は、朝日新聞を読んだし、ビジネスマンを気取る人は日経新聞に毎朝目を通すのが日課でした。周りを見れば新聞を読むのが皆日課になっていました。
でも今は朝起きてスマートフォンを見れば、世界中のニュースが届いています。しかも無料で自分に最適化されていて何度も更新されています。
一方で新聞には印刷工場が必要、紙が必要、配送が必要、全国の販売網が必要、情報産業として考えれば、これは非常に厳しい競争です。どう考えても昭和時代の古びた発想を無理やり現代で続けようとしているようなものです。だから新聞社は電子版・イベント・文化事業などのさまざまな分野へ進出しました。それでも紙の新聞が社会の情報インフラだった時代には、もう戻れません。
そもそも慣性で買い続けている老人たちにしか、もう新聞は届かない。なのに大手新聞社はそのまま残ってます。ここで疑問が出てきます。どう見ても紙媒体から電子媒体に移行した現在において、何故に事業撤退や倒産していないのかが疑問なのです。
あからさまに客が減ってきている。広告もインターネットへ流れた。若者からそっぽを向かれている。残っているのはネットやAIに疎遠な老人だけ、普通の会社ならかなり危険な状態です。
ところが東京へ行けばテレビ局も新聞社も一等地に巨大な本社を構えています。赤坂、汐留、 六本木、台場、大手町、築地等、それは決算書を見ると分かります。テレビ事業でもなく、新聞事業でもない不動産です。
巨大メディア企業を理解するには、番組や新聞だけを見ていてはいけません。どこに土地を持っているのか、どんなビルを持っているのか、何十年かけて何を蓄積してきたのかが、これからの存続を決定付ける要因となるはずです。
事業で手に入れた不動産の価値が生き残りを助けている
昭和初期から平成中期にかけてテレビも新聞もかつては超成長産業でした。新聞社には編集局・印刷工場・配送拠点、テレビ局にはスタジオ・放送設備・制作施設・巨大な土地と建物が必要な大事業でした。そして重要なのは、彼らが土地を手に入れた時代です。
現在の東京の一等地が現在ほど高価になる前です。その後に日本経済が成長し東京へ人口が集中し都市が巨大化してきました。するとテレビや新聞で稼いで手に入れた土地が数十年後にテレビや新聞とは別の巨大な価値を持ち始めたんです。
昭和の経営者が買った土地が令和になって会社を守っている。本業が生んだ資産が本業が弱くなったあとに、逆に本業を支えている。例を上げるとするとTBSです。TBSグループは赤坂という東京の超一等地に巨大な不動産基盤を持っています。そして赤坂では大規模な再開発も進めています。
今はテレビなんて見ないのが普通の時代です。でも若者がテレビを見なくなっても、視聴率が低迷しても、赤坂が一等地であることは変わらない。YouTubeが伸びても土地はYouTubeに奪われない。Netflixが伸びても赤坂の土地は消えない。テレビの視聴者はどんどん老いていきますが、一方でテレビ局が持っている土地は、むしろ値上がりしていく。テレビ局自身も衰退産業であることは理解していて、総合コンテンツ企業へ変わろうとしています。
テレビ局を正確に言うとすれば「巨大な不動産という防波堤を持った本業が猛烈に衰退するコンテンツ企業」と考えたほうがいいでしょう。だから不祥事でテレビ事業が大赤字となったフジテレビも同じで、親会社であるフジ・メディア・ホールディングスにはメディア・コンテンツだけでなく「都市開発・観光」という事業があります。つまり「テレビ局」と呼んでいる企業の実態は、決算書から見れば「コンテンツ・不動産・ホテル・広告・イベント」などを抱えた巨大な企業集団なのです。
ここを理解しないと「若者がテレビを見ないのになぜ潰れないんだ」 という疑問から抜け出せません。当然ながら新聞社も同じです。
例えば朝日新聞社は新聞やデジタルメディアだけでなく、イベントや不動産事業も持っています。新聞社も長い歴史の中で東京や大阪の一等地に巨大な事業拠点を築いてきました。そして都市の成長とともに不動産価格は上昇し、関連する事業の価値も上がったのです。
新聞の発行部数が激減中でも、一等地の土地価格は上昇し続ける。若者が新聞を読まなくても ビルの賃料は入ってくる。本業が雪崩のように崩れても過去の本業が残した資産は働き続けてくれるのです。普通の経営者ならば完全オワコン新聞事業なんかからは、即座に撤兵し、ごく一部のネット配信部門とブランドだけを残して人員を最小限にし不動産事業に転進するのが、正解だと思うんですけど巨大化したプライドが、それを許さないんでしょう。
エリートを気取る社員らも実際ビジネス面では無能が多く、すがりつくしか何もできないでしょう。
不動産があることの本当の強さは時間を持っていること
衰退産業であるテレビ・新聞事業を支えていたのは、不動産事業でそこに企業としての強みがあります。その強みとは、優良不動産があることで時間を持っていることです。
普通の会社であれば、本業が急激に衰退すれば売上が落ち利益が消え投資できなくなり、次の事業を育てる前に会社が危なくなります。そして会社は倒産し消えていきます。
ここに巨大な不動産資産があり、保有株式があり、子会社があり、現金があり、ブランドがある企業は本業が弱っても、すぐには倒産しません。時間があるので10年かけて改革することも、場合によっては 20年かけて別の会社へ変わることさえできます。本業の衰退が確定していれば、負債事業から撤退し時代に乗れる事業だけを残して、決算上の実態としては不動産管理会社に転進する選択肢もあります。
つまり彼らが持っている最大の財産は土地というよりも、土地が生み出す猶予です。テレビ局はその時間を使って放送局からコンテンツ企業へ変わろうとしているところです。新聞社も紙の新聞会社からデジタル・イベント・不動産・情報サービスを組み合わせた企業へ変わろうとしています。
成功するかどうかは分かりませんが、所有不動産の質によって明暗はくっきり分かれるでしょう。これが長い歴史を持つ企業の恐ろしい強さです。ここまで見てくると大量の不動産を抱えている企業は簡単に倒産することはないようにも思えます。
ところが、そこに弱みがあります。本業しか持っていない会社が売上を半分失ったら経営者は必死になります。変わらなければ倒産するからです。ところが東京の一等地に土地を持ち、金融資産を持ち、子会社を持ち、多少本業が衰退しても簡単には死なない会社ならどうでしょう?
明日死ぬわけではない、来年死ぬわけでもない、正直ダラダラしていても死なない、すると改革を1年遅らせても大丈夫、3年遅らせても大丈夫、場合によっては10年遅らせても、まだ会社は存在しているし、ましてサラリーマン経営者には大胆なことはできず、とにかく自分の任期中は事なかれ主義を貫くのが合理的になってしまいます。
だから変わらず、そのままが続く 、ここに豊富な資産を持つ企業の怖さがあります。資産は企業を救います。しかし同時に資産は企業から危機感を奪います。
ところが、この構図を危うくする経済危機が迫っています。それが不動産バブルの終焉です。
日本の不動産バブルは終わりに近づいている
昭和の不動産バブルは、1985年のプラザ合意後の円高不況対策としての金融緩和によって起きましたが、1990年3月に大蔵省が不動産向け融資を制限する「総量規制」によって意図的に潰されました。
そして平成に入り2013年以降に開始されたアベノミクスによる大規模な金融緩和と低金利政策により、特に東京都心部を中心に不動産価格の長期的な高騰が続きます。これに東京オリンピック決定以降における都内各地で大規模な再開発が進み不動産価格を押し上げる結果となります。
さらに不動産価格を押し上げる要因となったのが、中国資本の日本買いです。中国国内で政治闘争に敗れた江沢民派は、日本に拠点を移すために秘密裏に日本の不動産・企業を買い漁ったのです。中国での不動産バブル崩壊で新たな投資先として日本の不動産が選ばれた要因もありますが、「一条龍(イーティアオロン)」と呼ばれる中国観光客の囲い込みモデル構築から分かる通り富裕層の日本移住計画が進行していたことから、日本拠点化計画は順調に進んでいたのでしょう。
しかし高市政権による「外国人政策の厳格化」と習近平による「出入国管理に関する国務院規定」によって江沢民派による日本拠点化計画は失敗に終わろうとしています。詳しくは前回ブログ「日本は中国人にとって安全な投資先や移住先では無くなった 」を参照して下さい。
これから中国資本によって買い占められた日本国内不動産の叩き売りが始まります。これに加え都内各地での大規模再開発の結果が予想に反し期待以下に終わっていることです。これら大型プロジェクトを牽引してきた大手総合デベロッパーは低金利を武器に過剰投資を繰り返してきました。しかし予想を下回る収益では債務返済は難しくなります。そこに金利上昇も加わり、かなり危険な状況となってきています。
すでに大都市圏では始まっていて、資本力のある大手不動産会社が価格を下げないように買い支えているとの情報もありますが、資金力のない中小不動産会社の倒産件数は過去最多を記録しています。これに大手総合デベロッパーと貸し手側の銀行の経営危機が加われば不動産バブルが弾けるのは時間の問題と思われます。
特に不動産バブル崩壊によって大都市圏の不動産価格が大幅に低下したら、衰退産業である新聞・テレビを補ってきた優良不動産がある強みは消滅するでしょう。
まとめ:つまり不動産事業が衰退すれば新聞・テレビは終わります
戦後にGHQやCIAの支配下に下った日本の主要メディアである新聞・テレビ産業は超成長産業として一時代を築き上げました。そして、そこに群がった左翼思想に染まった人々は左翼利権を構築したのです。
長きに渡り、日本社会は主要メディアのコントロール下にあり洗脳されてきたのです。
ところがトランプ大統領による「Qの計画」によって、日本でも、まずは左翼利権が衰退し、次に起こるであろう不動産バブルで新聞・テレビに関わる産業は衰退するはずです。
その時に自称エリート層と自負していたマスコミ業界の人々とサラリーマン経営者が多い新聞・テレビの無能な経営者は、不動産バブル終了後によって傾きかけた経営をどのように立て直すのかが注目されます。

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